国際原子力機関(IAEA)が2026年9月28日に公表した報告書「海洋環境中の放射性核種分析における第3回目の分析機関間比較(ILC)」と、外務省・環境省・原子力規制委員会の同日の発表に書かれていることだけを確認する動画です。
■ 何を比べたか(報告書・発表より)
・ALPS処理水の海洋放出に係る日本の海域モニタリング結果を裏付けるための分析機関間比較(ILC)。2021年7月に署名された付託事項(TOR)に基づく。
・試料:2024年9月〜11月に福島第一原発の沖などで採取した海水・海底土・魚(ヒラメ)・海藻。
・分析:10機関=日本の6機関(JCAC、KAKEN、KANSO、KEEA、MERI、TPT)、IAEA(モナコ・ウィーン)、IAEAが選んだALMERA加盟の3機関(中国 自然資源部第三海洋研究所〈TIO〉、韓国 原子力安全技術院〈KINS〉、スイス シュピーツ研究所)。
・報告書は、2023年8月の放出開始以降、IAEAによる監視結果の裏付けは2回目としている。
・悪天候のため、沖合30km・50kmの2地点(M-E1、M-E3)は2024年12月17日に延期して、IAEAの立ち会いなしで採取された(報告書)。
■ 結果(報告書 7. CONCLUSION より)
・90の統計的検定のうち、99.7%の信頼水準で一致しないと評価されたのは5件(ほぼ95%が一致)。
・うち4件は、TIO(中国)が提出した値と基準値の比較:海水のトリチウム(T-0-1A)、海水のセシウム137(E-S15)、海底土のセシウム137(T-1、T-S4)。
・残る1件は、ヒラメ(E-SF3)の炭素14で、JCAC(日本)とKINS(韓国)の直接比較。
・桁違いの差はなく、日本の機関と、IAEA・ALMERA加盟機関の結果の間に系統的なずれは見つからなかった。各機関は目的に適った、信頼でき、比較可能な結果を出す能力を示した。
・福島第一原発周辺の海洋環境の放射性核種濃度は、引き続き比較的低く安定している。
・海藻の一部の試料は、検出限界を超えた値が1つだけだったため評価していない。
■ 政府の発表(要旨)
・IAEAは、日本の試料採取手順が適切な基準に従っており、今回と過去のILCの正確な分析結果は、日本の分析機関の高い能力及びこれまでのモニタリング結果の信頼性を示している旨報告(外務省)。
■ この報告書・発表に書かれていないこと
・中国の研究所の値が食い違った理由。参加国の受け止め。
■ 注意
・特定の政党・団体・個人を論評する動画ではありません。資料に書かれていない意図・評価には踏み込んでいません。
・映像は使用しておらず、読み上げはナレーターによるものです。
出典:IAEA “Third Interlaboratory Comparison on the Determination of Radionuclides in the Marine Environment”(2026年9月)
https://www.iaea.org/sites/default/files/2026-09/third-interlaboratory-comparison-on-the-determination-of-radionuclides-in-the-marine-environment.pdf
外務省「海洋環境中の放射性核種分析における国際原子力機関(IAEA)の分析機関間比較結果の公表」(令和8年9月28日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_04217.html
環境省「国際原子力機関(IAEA)による ALPS処理水に係る分析機関間比較の報告書の公表について」(2026年9月28日)
https://www.env.go.jp/press/press_05613.html
音声:VOICEVOX:No.7
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