インボイスの登録を取り消しても、2年を経過する日の属する課税期間までは消費税の申告が必要です

インボイス制度

インボイス発行事業者の登録は、届出で取り消すことができます。ただし免税事業者
から登録した場合は、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までは免税事業者
となることができず、登録を取り消しても消費税の申告と納付が必要です。
本動画は2026年度(令和8年度)時点の制度に基づいています。

【出典】
・e-Gov法令検索「消費税法」(昭和63年法律第108号)
 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108

 第9条第1項
 「事業者のうち、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が千万円以下で
 ある者(適格請求書発行事業者を除く。)については、第五条第一項の規定にかかわらず、
 その課税期間中に国内において行つた課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れにつき、
 消費税を納める義務を免除する。ただし、この法律に別段の定めがある場合は、
 この限りでない。」
 ※ 括弧書きの「(適格請求書発行事業者を除く。)」が、登録した事業者を免除の
  対象から外している部分です。

 第57条の2第1項
 「国内において課税資産の譲渡等を行い、又は行おうとする事業者であつて、
 第五十七条の四第一項に規定する適格請求書の交付をしようとする事業者(第九条
 第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)は、
 税務署長の登録を受けることができる。」

 第57条の2第10項第1号
 「適格請求書発行事業者が、次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、
 当該各号に定める日に、第一項の登録は、その効力を失う。
 一 当該適格請求書発行事業者が第一項の登録の取消しを求める旨の届出書をその
 納税地を所轄する税務署長に提出した場合 その提出があつた日の属する課税期間の
 末日の翌日(その提出が政令で定める日の翌日から当該課税期間の末日までの間に
 された場合には、当該課税期間の翌課税期間の末日の翌日)」
 ※ 第2号(事業の廃止)・第3号(合併による消滅)は本動画では扱っていません。

・国税庁 タックスアンサー No.6501「納税義務の免除」(令和7年4月1日現在法令等)
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6501.htm
 「課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、適格請求書
 発行事業者の登録を受けている場合には、納税義務は免除されません」

・国税庁 タックスアンサー No.6498「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」
 (令和7年4月1日現在法令等)
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6498.htm
 「適格請求書発行事業者の登録を受けた課税事業者は、基準期間の課税売上高に
 かかわらず、消費税の納税義務は免除されません」
 「登録を受けることができるのは課税事業者です。ただし、令和5年10月1日から
 令和11年9月30日までの日を含む課税期間中に免税事業者が登録を受けた場合は、
 登録を受けた日から適格請求書発行事業者となることができる経過措置が
 設けられています」

・国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」
 問13《登録の取りやめ》(問13は令和6年4月改訂)
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/qa_01.htm
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/13.pdf
 「免税事業者が登録に係る経過措置により令和5年10月1日を含む課税期間以外の
 課税期間に適格請求書発行事業者の登録を受けた場合は、適格請求書発行事業者の
 登録を取りやめたとしても、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までの
 各課税期間について免税事業者となることはできません(28年改正法附則44⑤)。」

・国税庁「新規開業者向けページ」 個人8・法人5
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_sinkijigyousha.htm
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/sinkijigyousha/faq_k08.pdf
 「インボイス発行事業者の登録自体は取り消すことが可能ですが、登録の取消しは
 課税期間単位で行うこととなります。」
 「登録を取り消したい課税期間の初日から起算して15日前の日までに『適格請求書
 発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書』を提出すれば、その課税期間から
 インボイス発行事業者の登録を取り消すことができます」
 「なお、免税事業者の方がインボイス発行事業者の登録を受けた場合※は、登録日
 以後2年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間は課税事業者となりますので、
 たとえ、インボイス発行事業者の登録を取り消したとしても、消費税の申告納付が
 必要となります。※ 令和5年10月1日を含む課税期間に登録を受けた場合を除きます。」

・国税庁「2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)
 の概要」注1
 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/01.htm
 「『基準期間』とは、個人事業者の場合はその年の前々年、事業年度が1年である
 法人の場合はその事業年度の前々事業年度のことをいいます。」
 ※ 本動画で使ったのはこの「基準期間」の定義だけです。

【補足】
・2年の制限は、免税事業者が「登録に係る経過措置」により登録を受けた場合の
 ものです。令和5年10月1日を含む課税期間に登録を受けた場合は除かれます。

・登録そのものについて、条文は「税務署長の登録を受けることができる」と
 書いています(消費税法第57条の2第1項)。

・免税事業者が登録を受けられる経過措置の対象は、令和5年10月1日から
 令和11年9月30日までの日を含む課税期間中に登録を受けた場合です
 (国税庁 タックスアンサー No.6498)。

・登録の取消しは課税期間の単位で行います。取り消したい課税期間の初日から
 起算して15日前の日までに届出書の提出が必要です。

・基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも納税義務が免除されない場合は、
 登録のほかにもあります(特定期間における課税売上高が1,000万円超、課税事業者
 選択届出書の提出、新設法人で資本金1,000万円以上など。国税庁 タックスアンサー
 No.6501)。

【ご注意】
本動画は2026年度時点の制度に基づいています。制度は改正されることがあります。
一般的な制度の説明であり、個別の税額・保険料についてはお住まいの自治体・
年金事務所・税務署にご確認ください。

音声: VOICEVOX:青山龍星

#インボイス制度 #消費税 #免税事業者

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