LGBT理解増進法・基本計画に…当事者は落胆「3年待ってこれか」「あまりに不十分」

LGBT法

「LGBT理解増進法」の施行から3年となるのを前に、理解増進法に基づく初の「基本計画」が6月16日に閣議決定されました。これを受け、性的マイノリティーの当事者らが会見を開きました。

17日の記者会見で、臨床心理士で公認心理師のみたらし加奈さんは「基本計画が策定されたことには私自身は意味があると考えている。相談体制や普及啓発を進める方向性を示されたことはまずは前進かなという気持ち」と一定の評価をしました。

LGBT理解増進法は制定段階から推進派と保守派との間で意見の隔たりが大きく、6月23日で施行から3年となるのを前に、遅れていた基本計画がようやく策定されました。基本計画の柱は、学校や地域、職場などでの啓発推進や相談体制の整備です。また、国がリーフレットや研修動画を作成して自治体に提供するほか、行政職員や教職員への研修の実施、スクールカウンセラーの活用など相談体制の充実が盛り込まれました。

しかしこの基本計画に対し、性的マイノリティーの当事者や支援団体からは不十分だと指摘する厳しい声が上がっています。

会見の中で、LGBTに関する情報を発信する「fair」の松岡宗嗣代表理事は「ようやく今回、基本計画が閣議決定されたが、内容を見ると『3年待ってこれだけか』と。すでに行われている施策を集めただけかのような、あまりに不十分な内容に驚いた」と語り、企業・自治体をサポートするレインボーノッツの五十嵐ゆり代表は「問題は基本計画がその義務を現場に実装させる手だてを示していないこと。企業に必要なのは“もう1枚の新しいパンフレット”ではなく、すでにある義務を現場に実装させる後押し。それを次の見直しに向け、強く求めたい」と指摘しました。

LGBT理解増進法は罰則のない理念法で、具体的な施策の指針となる基本計画に基づき実効性を確保できるかどうかが問われています。

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