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福島第一原子力発電所で6月10日午後4時17分、処理水放出について「移送工程異常」を知らせる警報が発生し、処理水の放出が停止した。
処理水の放出をめぐっては、6月1日に2026年度2回目(通算20回目)の処理水の海洋放出を開始。6月19日までの19日間で約7,800t(タンク約8基分)の処理水を海水で薄めて海に放出する計画だったが、警報の発生を受け現場での状況確認のうえ放出を再開するとしていて、再開時期は現時点で未定。
なお、処理水を海水で薄めるためのポンプは稼働しているため、希釈は継続できているという。
福島第一原発1号機から3号機の原子炉の中には、事故で溶け落ちた核燃料が固まった“燃料デブリ”が存在する。“処理水”はこの燃料デブリなどに地下水や雨水などが触れることで発生する“汚染水”から大部分の放射性物質を取り除いたもの。海洋放出は2023年8月に開始され、これまで19回の放出で合わせて約14万9,000t(タンク約149基分)の処理水が放出されている。
処理水の放出は、敷地を圧迫する1000基あまりのタンクを減らし、廃炉のためのスペースを開けることが大きな目的のひとつ。2026年5月28日の時点で、処理水等の貯蔵量は放出開始前から約7%減少している。貯蔵されている水の中には処理水放出の基準を満たす前の“処理途上水”も含まれている。
処理水の海洋放出は、放出前の水をためる水槽と海水面の高低差を利用して海に流れるようになっているため、海面が高くなって水が逆流してしまう恐れがある場合や、設備の安全性を確認すべき場合には放出を停止することが定められている。
震度5以上の地震や津波注意報、竜巻注意情報(発生確度2)、高潮警報などで放出を手動停止することが決まっていて、これまで2024年3月の地震、2025年7月の竜巻注意情報や津波注意報、同年12月の津波注意報で手動停止したことがあるが、放射性物質の基準を超えるなど、運用に関する大きなトラブルは現時点で発生していない。


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