ご提示いただいたソースをもとに、令和8年(2026年)の社会保険労務士試験対策として、厚生年金保険法における「届出等」に関する重要ポイントを体系化して整理しました。
### 1. 届出の提出期限に関する「原則」と「例外」の覚え方
社労士試験の択一式対策として、まずは提出期限の「原則」を押さえ、その上で「例外」を覚えるアプローチが非常に効率的です。
* **事業主が行う届出の原則:「5日以内」**
事業主が提出する届出(被保険者資格取得届・喪失届など)は、原則として事実発生から5日以内です。
* **被保険者本人が行う届出の原則:「10日以内」**
被保険者が自ら行う届出は、原則として10日以内です。
* **船舶に関する届出の原則:「10日以内」**
「船は海の上にあるため距離があるから、5日の2倍の10日」と覚えると覚えやすいです。
* **例外:「速やかに」**
「報酬月額変更届」など、一部の届出は「速やかに」提出することが求められます。
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### 2. 事業主が行う主な届出(原則:5日以内)
* **被保険者資格取得届**
従業員を採用した事実発生から**5日以内**に提出します。被保険者となる者のマイナンバーまたは基礎年金番号を必ず確認して記載する必要があります。
* **被保険者資格喪失届**
退職や死亡等の事実発生から**5日以内**に提出します。
* **資格喪失日の起算点**に注意が必要です。退職・死亡の場合は「退職日・死亡日の**翌日**」から起算しますが、転勤や雇用形態変更の場合は「転勤日・雇用形態変更日の**当日**」から起算します。
* **算定基礎届(定時決定)**
毎年7月1日現在使用する被保険者について、**7月10日**までに提出します。
* **月額変更届(随時改定)**
継続した3か月間の報酬総額の平均が、現在の標準報酬月額と比べて著しく高低を生じた場合等に提出します。前述の通り期限の例外であり「**速やかに**」届け出ます。
* **保険料免除の申出(産休・育休)**
産前産後休業期間中および育児休業等期間中の保険料免除は、被保険者が休業期間中に**事業主が**年金事務所に「産前産後休業取得者申出書」「育児休業等取得者申出書」を申し出ることで、労使双方の保険料負担が免除されます。
**【罰則の重要論点】**
事業主が資格取得届・算定基礎届・月額変更届・資格喪失届を提出しなかったり、虚偽の届出をしたりした場合、また、各処分の通知を被保険者にしなかった場合は、**6月以下の懲役又は50万円以下の罰金**に処せられます。
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### 3. 被保険者本人が行う主な届出(原則:10日以内)
* **被保険者所属選択・二以上事業所勤務届**
被保険者が同時に複数(2カ所以上)の適用事業所に使用されることとなった場合、**被保険者本人が**、事実発生から**10日以内**に主たる事業所を選択して届出を行います。
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### 4. マイナンバーによる「届出の省略」に関する重要論点
試験で問われやすい最新の事務手続きの簡略化措置です。
* **氏名変更届・住所変更届の「省略」**
基礎年金番号とマイナンバーが紐付いている被保険者については、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)から取得する異動情報に基づき機構が自動更新するため、原則として**氏名変更届および住所変更届の提出が「不要(省略可能)」**となります。
* **例外(省略不可・届出が必要なケース)**
* 海外赴任から帰国し、新たにマイナンバーが付番された場合は「個人番号等登録届」と帰国後の「住所変更届」が必要です。
* DV・虐待等の被害者により基礎年金番号を変更した者などについては、秘密保持の観点から自動処理が行われないため、引き続き「住所変更届」の提出が必要です。
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### 5. 【令和8年(2026年)施行】法改正に伴う実務・試験対策上の留意点
令和8年の試験に向けては、被保険者資格の要件や給付に関する制度改正の施行が予定されているため、以下の数字・要件の変更を届出業務と紐づけて把握しておく必要があります。
* **在職老齢年金の基準額の引き上げ(令和8年4月施行)**
在職老齢年金の支給停止調整額(基本月額と総報酬月額相当額の合計)が、従来の基準から**「65万円」**に引き上げられます。
* **短時間労働者の賃金要件の撤廃(令和8年10月施行予定)**
特定適用事業所における短時間労働者の「賃金要件(月収8.8万円以上)」が撤廃される予定です。これにより、今まで被保険者とならなかった層が新たに適用対象となるため、「資格取得届」の提出対象範囲が拡大される点に留意が必要です。


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