本当の少子化対策とは何か?
少子化対策というと、だいたいはお金配る政策ばかりになる
直接給付にしろ、無償化にしろ
参政党も子ども1人あたり月10万円という強烈な給付政策を提唱している
給付金政策は、景気が悪い時にショボくやっても貯金に回るだけなんて効果がでない
給付金政策は、それで経済を刺激して景気を良くしちゃうくらい超大規模に持続的にやるか、もしくは潔くやらないかの2択だから、
給付金政策をやるんなら超大規模に持続的にやるという点では正しい
ただ、参政党もそれだけお金配れば解決だとは思ってない
それは神谷さんの発言の節々からよく分かる
実際に、世界中で少子化に悩んでる国は多いけど、お金配るだけの政策ではなかなか効果が出ない
よく引き合いに出されるハンガリーも、半端じゃない規模の給付金とか子育て減税政策をやって、
それでようやく1.2が1.6に改善したわけだけど、
重要なのはお金だけじゃない
それでハンガリーの駐日大使とかもよく講演してるらしいけど、
ハンガリーの政策は、単なる経済支援だけじゃない
ポイントになるのは、家族の枠組みであって、少子化対策というより家族政策でなくてはいけない
そういうところから調べていくと、
本当に効果のある少子化対策って何なのかわかるんだけど、
なぜそれを日本の政府は実行できないのかも、同時にわかってくる
■まずなぜ給付金政策で少子化対策がなかなかうまく行かないのかといえば、
少子化の原因が経済的な貧しさだけじゃないから
もちろん、それが理由の人もいるけど、現実的には経済的に豊かな国のほうが少子化に悩んでる
先進国の方が子育てにかかる費用も大きいけど、
それを緩和するために給付金を出しても、インフレで子育て費用がさらに上がっていくというジレンマがある
少なくとも、経済的な豊かさと出生率の高さは相関しない
■経済力以上に、強烈に出生率と相関するのは家族人数の多さ
早い話が、3世帯以上の同居家族
同居家族が多い家ほど出生率が高いという相関は世界中で見られる
もちろん子沢山だから家族人数も増えるのは当然だけど、
まあ子沢山の家だったら一番下の子は上の子に面倒みさせることもできるわけで、
■ちなみに1月29日に発表された査読前の論文で、
https://nbloom.people.stanford.edu/sites/g/files/sbiybj24291/files/media/file/wfh-and-fertility-29-january-2026.pdf
世界38カ国とアメリカのデータを使って調べたところ、
在宅ワークと出生率向上には強い相関関係がある
両親ともに在宅ワークだと、女性一人あたりの出生率の押し上げ効果は
世界38カ国データだとプラス0.32人
アメリカだけのデータだとプラス0.45
父親だけが在宅ワークの場合でも、出生率向上に寄与する
要するに子育ての戦力が両親以外にもいることが重要
両親だけで働きながら子どもを育てるのは、いくら金があっても大変
お手伝いさん雇えるくらい金があるなら別だけど、それは家族人数が多いのと同じ事
結局はここが一番大事じゃないか
■もうひとつ、出生率と強く相関するのが、実は宗教的価値感・伝統的価値感
宗教的価値感の方が、データとして調べやすいが、これも出生率の高さと相関する
アメリカで一番出生率が高いのがユタ州だけど、
ユタ州はモルモン教という敬虔なキリスト教の一派が非常に強い地域で、その影響があるんじゃないかと
ちなみにアメリカは共和党支持者の方が、保守的で宗教的価値感とか伝統的価値感を重視する
民主党支持者は、リベラルで個人の自由を重視するから、そういうのを煩わしいと感じる人が多い
で、実際にアメリカの州別でみると、共和党州の方が明確に出生率が高い
だから民主党は超長期だと人工的に淘汰されて負けるんで、移民を入れてくるしかない
■家族人数と伝統的価値感はそれぞれ独立じゃなくて、当然ながらお互いに結びついている
三世代同居で爺ちゃん婆ちゃんと一緒に住んでるからこそ、昔ながらの価値感が家族の中で教えられるし
そういう家族が多い地域は、昔からずっとそこに住んでいる人が多いから、地域のつながりも強い
地域のつながりこそが伝統的価値感を育んでいくんだし
■伝統的価値感といえば保守思想とも言われるが、
保守思想の根幹は時間の概念
今の世界は、今生きてる我々だけのものじゃない
今の世界はご先祖様から受け継いできたもので、そして子孫に残していかなきゃいけない
つまり今を生きてる我々は、ご先祖様から受け継いだ世界を子孫たちに引き継いでいく、
その間を預かっているだけだという考え方が、保守思想の根幹にある
子孫に受け継ぐことが前提なんだから、子孫を持つのが当たり前という感じ
子ども欲しくてもできない人はいるだろうけど、子どもほしくないという発想自体が生まれにくい
現代リベラル的な価値感の人は、そんなの鬱陶しくて煩わしいものだと思うだろうけど、
鬱陶しくて煩わしい面もある一方で、それが地域の人たちの同胞意識になっていく
同胞意識があるから、近所の子どもも大切にするし、近所の大人も頼れる
これも、子育て戦力の多さとか、安心感に繋がっていく
結局、子どもを産まない理由って、ちゃんと育てられるか不安って事だし
その不安の原因は、配偶者以外に仲間がいない、社会での孤立感にあるんじゃないか
■先進国が少子化に悩むのは、資本主義的な経済発展の結果
都市化していけば、地方の人が労働力として都市に集まっていって、一人暮らしになるから、仲間がいない
都会での孤立感があって、結婚しても仲間は配偶者ひとりだけ、子育て戦力が足りなすぎる
そして都市で一人暮らしすると、人間はどんどんエゴイストになっていく
文明が便利すぎて、実際に一人でも不便無く暮らせるから
だから自分は一人でも生きていける。一人の方が気楽で良いやと思うようになる
でもその文明の便利さは、ぜんぶ誰かが労働して提供してくれたサービスだから、
田舎のコミュニティ以上に一から十まで完全に他人に依存してる
でものその依存してる相手が視界に入ってないから、自分は一人で生きていけるって誤解してしまう
それで自分のお金も時間も全部自分のために使いたいとか思い始める
■そもそも資本主義は経済合理性の追求
だから人間の価値感に、経済合理性という新たな価値感が入ってきて、どんどん大きくなっていく
それで都市化したエゴイストは、田舎の助け合いのなかで生まれた伝統的価値感を捨てて、経済合理性が第一になっていく
そして経済合理性だけで考えたら、子どもをもって育てるっていうのは明らかにコスパが悪すぎる
子ども可愛くて幸せだよって言われても、それってあなたの感想ですよね?
なんか合理的なメリットあるんすか?
■そうやって子どもを持たない人が増えると、子孫に引き継いでいこうというモチベーションが生まれない
そうすると、どうしても今だけ金だけ自分だけになりがち
自分の努力は自分の成果に結びつかないと意味がないから、数十年単位での成果を目指す超長期投資が行われなくなっていく
成果が出るのは自分の引退後じゃ意味がない
でもイノベーションて長期投資長期研究から生まれるし、地道な基礎研究の中から数十年後にたまたま当たったものがノーベル賞とか取るわけで、
その他の大半は報われないまま埋没していく
そういう長期研究長期投資が行われなくなっていくと、結果的に資本主義的な経済発展も停滞する
だから今だけ金だけ自分だけの人が増えると、
結果的に今の自分も生きづらくなる
■そういう視点で、少子化対策の成功、出生率の回復を実現している国を見ると、
やっぱり家族を中心にした伝統的価値感を重視していることがわかる
代表例がハンガリーとロシア
ロシアは最近戦争でだいぶやられてるけど、プーチン就任後から出生率はかなり回復した
ハンガリーも2011年に出生率が最低だったけど、その2011年に新憲法を作った
元々ハンガリーはソ連の衛星国だったので、1949年の社会主義体制下での憲法ができて、冷戦後も色々修正しながらもその憲法のままだった
で2010年にオルバン首相のフィデス党が政権を取って、新憲法制定をやった
「旧憲法は暫定的なものに過ぎず、共産主義の残滓(ざんし)である。真に独立したハンガリー人のための新しい憲法が必要だ」
まさに創憲
それで新憲法の最初の部分に、堂々と家族の保護を掲げている
「ハンガリーは、自由意思に基づく男女間の共同体としての結婚制度と、国家の存続の基盤である家族を保護する」
「すべての人間は生命とその尊厳への権利を有し、胎児の生命は受胎の瞬間から保護される」
はっきりと男女間の共同体としての結婚制度と書いてるから、同姓婚は違憲
胎児の生命は受胎の瞬間から保護されるとあるので、妊娠中絶も相当に制限がある
完全禁止は無いけど、日本より遥かにハードルは高い
■日本では参政党の憲法草案が相当に叩かれたけど、正直参政党の創憲とほぼ同じ事を実際にハンガリーはやってる
ハンガリーの少子化対策は、もちろん桁違いの給付金減税政策
・孫と同居する祖父母に育児手当を支給
それでオルバン政権の15年で、出生率は0.3上がって婚姻数は2倍に増えたけど、
離婚数と妊娠中絶も半分くらいになってる
■ちなみに資本主義的な経済発展と出生率の高さを両立してる最強例がイスラエル
出生率3.0
ユダヤ教超正統派に限れば6.5
ユダヤ教ってもともと教育に重きを置く宗教だし、
迫害されてきたから、子どもにユダヤ教の教えを引き継がないと滅亡しちゃう
だから中世ヨーロッパでは、ユダヤ教コミュニティだけがぶっちぎりで子ども教育レベルが高かった
それが今にも引き継がれていて、外敵に負けないために経済発展しなきゃいけないし、
経済発展しても伝統的価値感を決して忘れないように徹底的に教育されてる
というか常に周りが敵だらけだからこそ、その危機感から仲間意識が強まるというのはある
これはなかなか真似できない特殊ケース
■結局現代リベラルの矛盾に向き合わない限り、本当の少子化対策ってできないのでは
何でもかんでも個人の自由だと言えばいうほど、安心して子ども産んで育てる自由は失われていく
今の日本でこんなことを言うのはものすごく勇気がいるし、実際に叩かれるだろうけど、
だからこそ恐れずに憲法草案を出した参政党なら、これに本気で取り組んでいけるんじゃないか
もちろん伝統的価値感を復権するためにも、まずは衣食足りて礼節を知るだから、経済政策はしなきゃいけない
経済成長して、がんばってコツコツ働けば将来も大丈夫なんだという安心感の中で、
自分が属する社会に対する愛着も生まれていくもの
だからまずは経済政策なんだけど、経済合理性だけではいけない
ここに向き合わなければ、少子化対策はいくらやっても無駄打ちになる
#参政党
#少子化対策
#大家族


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