1日から始まった消費税の「インボイス制度」。県内でも、登録した事業者から想像を超える負担に悲鳴があがっています。
佐賀市にある石丸酒店。
市内を中心に県内外の飲食店や企業に酒を卸しています。
【石丸酒店 石丸勝己さん】
「手探り状態から始めて、1日から伝票を書くのがちょっと大変になった」
【川浪沙貴記者】
「こちらが新しい情報が追加された領収書です。Tから始まる登録番号と税率、そして税額が記載されています」
Q.取引先から問い合わせは?
【石丸酒店 石丸勝己さん】
「ありました。“インボイス登録ナンバーすぐにお知らせください”ということでお付き合いのある飲食店や企業からすぐに問い合わせがあった」
取り引き先から問い合わせがあったことやもともと課税事業者であったため、インボイスへの登録は3カ月ほど前に済ませていたといいますが…
【石丸酒店 石丸勝己さん】
「いざ始まってみたら自分のところの態勢がまだ整っていない状況」
【石丸酒店石丸勝己さん】
「領収書で10%と8%を書き分けてと言われたときに、レジでの計算が大変で。きのうも領収書を書いたが5分ほど待っていただいた」
石丸さんは税率ごとに計算する手間を省くため、ウーロン茶やジュースなど税率8パーセントの飲料について店頭での販売をやめることに。
このほかインボイス対応のレジの導入を検討するということです。
一方、インボイスへの登録を見送った事業者も。
個人で営むこちらの美容室。いわゆる“取引先”は個人客です。
支払いを「会社の経費」にする客もいないため、インボイスを発行する必要がないと考えています。
【hair&spakoti 山田明日美さん】
「店のお客様は全て一般の方なので今回はインボイス制度に登録はしない決断をした。特にお客様から登録を聞かれることは今のところ無い」
もしインボイスに登録すれば、これまで免除されていた消費税を納める必要があり、その分収益が減ることになります。
今のところ客からの問い合わせもなく、店では、インボイスの登録について今後も様子を見たいとしています。
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