福島第一原発で処理水の放出が始まって2週間、中国が日本への対抗措置をとるなか、日中の首脳が初めて接触しました。
こうしたなか、福島県の出身で中国の日本料理店で総料理長を務める男性がゴジてれChu!に複雑な胸の内を語りました。
インドネシアを訪問中の岸田首相が対面したのは中国の李強首相です。
ここで、短時間の立ち話をした両首脳、岸田総理は日本産水産物の輸入禁止措置の即時撤廃を求めたということです。
またASEANと日中韓首脳会議の中で、各国首脳に処理水の安全性について直接説明しました。
一方、李強首相は処理水を「核汚染水」と表現した上で「国際的な義務を誠実に果たし、責任ある方法で処理すべきだ」と発言したと報じられています。
処理水をめぐり対立する両国。
中国で暮らす県内出身の男性が複雑な心境を話します。
■日本料理店・藏善 小林金二総料理長(67歳)田村市出身
「北京は、その影響はとても大きいです。日本食離れする人がすごい増えてるんですね」
首都・北京の日本料理店で料理長を努める田村市出身の小林さん、日本産の食材がそろいませんが、中国の食材で自身が小さいころに食べた郷土料理をふるまうといいます。
■小林金二総料理長
「本当は福島に行けば、こういうものを食べられるんですよと。味はこれよりもっと美味しいんですよと」
中国の人たちにいつも伝えていることがあります。
■小林金二総料理長
「福島という単語はね、中国語で発音すると、『フーダオ』なんです。フーダオというのは『福が到達する』という、『福が入ってくる』という意味です。ですから福島は本当は福がいっぱいあるとこなんですよと」
かけがえのない故郷の本当の姿を知ってもらいたい…小林さんの願いです。
■小林金二総料理長
「日本側も根気よく、いろんな言い方をしながらいけば中国も必ずわかってくれると思いますよ。だから時間かかっても、前のようにね、回復するんじゃないかと期待しております」
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https://www.fct.co.jp/news/area_news_2974
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